仕事を辞めたい。でも辞める「勇気」がなかなか出ない…
給料が低い。忙しすぎる。仕事そのものがつまらない。
色々理由はあると思いますが、会社を辞めたいと思っている人はたくさんいますよね。
でも、実際に仕事を辞めるの勇気がなくて、なかなか辞められない。
僕もそう思ってました。でも自分の退職経験を振り返ってみると、違いました。
確かに会社を辞めるのに「勇気」も必要。でもそれ以上に必要だったのは「情報」だったんです。
僕も新卒で就職した大企業を3年で辞めた。確かに「勇気」も必要だった
僕は新卒で就職した大企業をたった3年で辞めました。
そして、青年海外協力隊として、ネパールで働くことを決めたんです。
今は2年間の協力隊の任期が終わり、会社をつくって独立して生活しています。
いざ会社を辞めてしまうと、案外大したことないなと思えるのですが、辞める前はかなりデリケートになっていました。
今考えても、やっぱり勇気は必要だったなと思います。
その理由をいくつかまずは紹介していきます。
仕事を辞めるのに勇気が必要な理由①職場の人への迷惑
一番頭にあったのは、僕が会社を辞めることで、職場の人への迷惑がかかるということでした。
僕は元人事だったんですけど、めちゃくちゃ忙しい部署でした。
始業時間前に来て仕事をするのは当たり前だったし、夜残業するのも当たり前。
仕事がピークになる時期でもないのに、常に仕事が回っていなくて、誰も有休なんて取れないような状態。
そんな部署で働いていたので、自分が抜けることで、ものすごい迷惑がかかることが気がかりでした。
しかも同じ職場の方々は、本当に親切で優しい先輩方ばかり。
今までたくさんお世話になったのに、恩返しもできない状態で辞めるって言いだすのは、かなり勇気が必要でした。
仕事を辞めるのに勇気が必要な理由②周囲からの反対
もう1つ、勇気が必要だったのは、周囲からの反対を想定していたからでした。
「せっかく入った大企業なのにもう辞めるの?」
「今まで頑張って働いてきたのが無駄になるよ」
「会社を辞めてネパールに行く?なんで?」
こんな感じで、会社の人や家族など、周囲の人から反対されるんじゃないかって思ってました。
会社を辞めるって人生の中で大きな決断じゃないですか。
しかも、ネパールに行くなんてほとんどの人が選ばない道ですよね。
そう考えると、自分の決断に反対する人が多いのはある程度分かっていました。なので勇気が必要でした。
仕事を辞めるのに勇気が必要な理由③上司に退職を伝えるのがきつい
一番勇気が必要だったのは、上司に退職を告げるときでした。
もう、めっちゃくちゃ緊張しましたよ。
今でもあの時の緊張ははっきり覚えていて、面談の前は震えが止まりませんでした(笑)
本当にお世話になっていた上司だったし、その上司の想いを裏切ることになるんじゃないかって。
ここが一番勇気が必要な場面でした。
でも、「勇気」よりもっと必要だったのは「情報」だった
でも、最近読んだ、キングコングの西野さんのビジネス書「革命のファンファーレ」の中に、こんな一節がありました。
行動しない人間は、自分が行動しない理由を、すぐに「勇気」のせいにする。
「勇気がないから一歩踏み出せない」と言う。
これは違う。大間違いだ。
行動することに、勇気は必要ない。
(中略)
一歩踏み出すために必要なのは、ポジティブシンキングではなく、ロジカルシンキングだ。
説明できてしまう事柄に「勇気」は必要ない。
一歩踏み出すことに勇気が必要だと思っているのであれば尚のこと、そんな不確かなものを取っ払ってやる為にも、とっとと情報を仕入れた方がいい。
西野亮廣ー「革命のファンファーレ」
行動を起こすのに、必要なのは「勇気」じゃなくて「情報」だと西野さんは言っているんですが、納得しました。
僕が会社を辞めるという行動を起こせた理由も、今考えると「勇気」を出すことよりも「情報」を集めてたかあだなって思うんです。
どんな情報を集めたのかを紹介します。
退職前にやったこと①会社を辞めることを退職経験のある人に相談する
まず分からなかったのが、「どうやって会社を辞めるって伝えればいいんだ?」ってこと。
上司に伝えればいいのか?うまく伝えるためにはどうしたらいいのか?
そんなことが全く分からなかったんです。
そこで、会社を辞めた、退職経験がある人生の先輩に、その方法を聞きに行きました。
そうしたらものすごい大事なアドバイスをくれて、会社を辞めることを上手に伝える方法が分かりました。
結果、僕はたった3年で会社を辞めたのに、たくさんの人から応援の言葉をいただいて辞めることができました。
退職前にやったこと②次の職場・転職先のことを調べて、実際に行ってみる
次に分からなかったのが、「会社を辞めた後で働く場所がどんなところなのか?」っていうこと。
僕の場合は、青年海外協力隊になることが次の仕事。しかもネパールです。
う~ん。これは頭で考えても全然想像がつかない。そう思って、退職前に思い切ってネパールまで行ってきました。
首都から5時間くらいかかる、自分が赴任する予定だった場所にも行ってみました。
結果、行ってみてめちゃくちゃよかったです。
ネパールがどんな国なのかも体感できたし、自分がどんな場所に暮らしながら働くのかも分かりました。
ネパールに行くことに対する不安がなくなり、会社を辞めることが楽しみになりました。
退職前にやったこと③自分の収入源をつくる
次に不安だったのが、「青年海外協力隊が終わった後の収入をどうするのか?」ってこと。
僕が会社を辞めて、協力隊になったのは、途上国で事業をやってみたいと思ったから。
つまり協力隊の任期である2年が終わった後、僕は独立するつもりでした。
といっても、事業を立ち上げてちゃんとお金が入ってくるようになるまでは時間がかかります。
しかも、ビジネス経験ゼロの僕がやるので、うまくいく保証なんて全くありません。
そうなると、事業が軌道に乗るまでの間、ちゃんと収入を得る方法が必要だと思って、会社を辞める前に始めたのがブログです。
おかげさまで、今はネパールで暮らしていく分の生活費をこのブログで稼ぐことができています。
退職前にやったこと④仕事を辞めた人の本を読んで、言葉に触れる
次に分からなかったのが、「本当に会社を辞めるっていう選択でいいのかな?」ってことでした。
っていうのも僕が勤めていた会社は、青年海外協力隊になる人専用の休職制度があったんです。
2年間、ボランティアに行く社員の休職を認めるだけでもすごいのに、なんと給与・賞与が2年分フル支給されるという超恵まれた制度でした。
退職を上司に伝えた後、「こういう休職制度があるんだから、休職でもいいんじゃない?」って言ってもらえました。
確かに合理的に考えたら、休職制度を使うのがベストなんだと思います。
事業の種が見つかったら、復帰した後に辞めればいいわけですから。
でも、なんかそれって自分の中でしっくり来なかったんですよね。
ということで、「会社を辞める」という行為の本当の価値を理解するために、仕事を辞めて事業を興した人の本を読みまくりました。
そうしたらある1冊の本に出会いました。
ミドリムシを使ったビジネスを手がける「ユーグレナ」という会社の社長である出雲さんの本です。
出雲さんは三菱東京UFJ銀行をたった1年で辞めています。
その本の中には、会社を辞めることに関して、こんなことが書かれていました。
もしもその確実な道を選択することが本当に正しいならば、世の中にはもっとたくさんのイノベーションが生まれているはずだ。
現実がそうなっていないということは、イノベーションを起こす人間には、何かしら渡らなければならない川があるのではないか。
ロジックではうまく説明できないのだが、いまでもそう思っている。
安全圏に身を置きながら、本気で何事かに取り組むことはできない。
この言葉に完全に納得して、休職ではなく、会社を辞めるという選択をしました。
退職前にやったこと⑤「なりたい自分」を明確に描く
最も分からなかったのが、「自分は人生をどんな風に生きていきたいのか?」ってこと。
大企業で安定した生活が保証されている道を、自ら捨てるわけです。
「自分って、どんな人生を歩んでいきたいんだろう、どんな生き方がしたいんだろう」
やっぱりそこが明確にならない限り、会社を辞めるという選択はなかなかできません。
なので、ビジネスホテルに1人で3日間泊まって、じっくり考えました。
過去の日記やら、これからやりたい100のことのリストなんかも作って、自分と向き合いました。
その結果、出てきたのが「自立」というキーワードでした。
これまでの人生で楽しかったこと、充実感を感じていたことを思い出すと、「自立」してたんですよね。
そう考えると、これからも「自立」した人生を歩んでいきたいと思ったのは自然でした。
そのためには、会社に頼らず、自分でお金を稼ぐ。
そして、自分の好きな時間に、好きな場所で、好きな人と、好きな仕事ができるようになりたいと思ったんです。
今はそんな生活が少しずつできていますが、やっぱり最高です。
会社を辞めるのに本当に必要なのは「勇気」じゃない。「情報」だ
会社を辞めるってなかなか重い決断です。
あなたの人生を大きく左右する重要な決断です。
そんな重要な決断だからこそ、「勇気」も必要でしょう。でも本当に必要なのは「情報」なんです。
会社を辞めるために必要な「情報」を集めてください。
次はどんな風に働きたいのか。
本当に会社を辞める必要があるのか。
自分はそもそも生き方がしたいのか。
そんな問いかけを自分にしながら、行動を起こすのに必要な「情報」というパズルのピースを揃えてください。
必要な「情報」がすべて揃って、自分の未来という1枚のパズルが完成した時、あなたは会社を辞めるという決断ができるようになります。
最後に西野さんに名言をもう一度。
説明できてしまう事柄に「勇気」は必要ない。
一歩踏み出すことに勇気が必要だと思っているのであれば尚のこと、そんな不確かなものを取っ払ってやる為にも、とっとと情報を仕入れた方がいい。
西野亮廣ー「革命のファンファーレ」
ネパールから応援しています^^