ナマステ!
ネパール在住ブロガーのKei(@Kei_LMNOP)です。
青年海外協力隊の2年間を終えて、1つ分かったことがあります。
それは、これからの国際協力の形について。
「自分の国の問題は自分たちで解決する」ってことです。
なんとなく自分の中でぼやっと思っていたことが、はっきりと分かるようになったある出来事を紹介します。
正直な話、クラウドファンディングを使った国際協力は好きじゃない
先日、Facebookのタイムラインを見ていたら、とある投稿を偶然見かけました。
今や普通のことになった、クラウドファンディングを使った国際協力への呼びかけでした。
僕は思わずこう思いました。
「ああーまたか」って。
誤解を恐れずに言わせてもらうと、僕はクラウドファンディングを使った国際協力はあんまり好きじゃありません。
もちろん、国際協力の新しい方法としては画期的だし、良いことだと思ってます。
でも、僕はこのやり方には、ものすごい違和感を感じます。
なんかね、現地の人の「匂い」を感じないんですよね。
僕が思う「国際協力」や「途上国でのボランティア」ってのは、現地の人が主役なんですよね。
だからクラウドファンディングも同じ。
現地の人がやりたい。
でもお金が足りない。
だからクラウドファンディングでサポートするわけで。
なのに、こういうクラウドファンディングの企画って、その主役が全然出てこない。
「本当にそれって現地の人が必要としているのかな?」
書き方の問題もあるんでしょうが、そんな風に疑ってしまう企画がたくさんあります。
ましてや、国際協力の世界です。
こちらが良かれと思ってやったことが裏目に出る可能性だって、いくらでもあります。
もちろん例外はあって、本当に自分が信頼できる人がやる企画はちょっと別。
ただ基本、クラウドファンディングのサイトで、国際協力系の案件を見て、寄付したくなることって正直ないです。
だから、国際協力でクラウドファンディングを使うのは好きじゃない。
でも、そんな僕が思わず寄付した国際協力の案件がある
そんなクラウドファンディングを使った国際協力には懐疑的な僕ですが、今回見かけた投稿は全く反対の行動を取りました。
何も考えずに、すぐにお金を寄付しました。
それがどういう案件だったのかというとこちら。
よくよく読んでいくと、この方が僕と同じ隊次の青年海外協力隊員だったことが分かりました。
(ただ、面識はない)
でも、それを抜きにしても、とある文言を見た瞬間に「ああ、寄付しよう」って思ったんですね。
共感したのは「自分の国の問題は、自分たちの力で解決する」という文言
その文言とは、投稿の一番上にある一行でした。
【 自分たちの国の問題は、自分たちの力で解決する。】
この一行を見た瞬間に、なんだかビビッとくるものがありました。
物凄く共感しちゃったわけです。
それでプロジェクトの内容をさーっと流し読みしただけで、寄付しちゃいました。
こんなこと、初めて。
協力隊時代に痛感したのは、支援する側とされる側には、絶対に越えられない「境界線」があるということ
なんでこんなに共感したのか。
それは、青年海外協力隊として過ごした2年間の中で、僕が痛感したことに通ずるものがあったからです。
「支援する人」と「支援される人」。
ここにはどう頑張っても越えられない、明確な境界線があるってことです。
要はもっと直球で言うと、途上国の問題は途上国の人しか解決できないということ。
そして、現地の人が抱える問題もその問題の当事者である本人にしか解決できないということです。
詳しくは以下の記事に書きましたが、現地の問題は、現地の人が解決するしかない。
僕らができるのはサポートだけ。
「風の人」と「土の人」?青年海外協力隊の存在意義を120%最大化する3原則-僕ネパ
冷静に考えれば当たり前ですね。
例えば、奥さんとの関係に悩む友達がいるとします。
そんな友達の相談に乗ることはできます。
でも、彼と奥さんとの関係です。
だから、その問題を解決することは、僕らにはできませんよね。
できるのはサポートだけ。それと同じです。
国際協力は現地の人の「意欲」がすべて。だから本当の「支援」とは、意欲ある現地の人の炎に寄り添うこと
絶対に越えられない境界線がある以上、国際協力は、現地の人達の「意欲」がすべて。
「問題をなんとかしたい」
「本当に挑戦してみたい」
「もっといい暮らしがしたい」
そんな意欲が、少しでもあるならどうにでもなります。
でも逆に、現地の人の「意欲」がゼロだと、支援する側がいくら頑張っても、もうどうにもなりません。
100をかけても、1000をかけても、かけられる方が0じゃ0のままなんです。
しかも、厄介なことに「意欲」は人が人に与えることができるものじゃない。
もちろんお金などのインセンティブを使えば、「意欲」は与えられるように見える。
でも、それは短期的なものだから、インセンティブがなくなれば消える。
絶対に継続しない。
だから、その人が持つ「意欲」ってのは、一種の才能なんですよね。
そう考えると、国際協力で行うべき「支援」は、そういった意欲を持っている現地の人に寄り添うこと。
意欲がせっかくあるのに、その炎が消えそうなら、それが消えないように支える。
その意欲の炎が小さいなら、もっと大きくなるように援ける。
「支援」とは、「支」えて「援」けること。
日本では考えられないような困難がいくつもある途上国だからこそ、そこで生きる人たちの「意欲」に寄り添うこと。
それが国際協力で行うべき「支援」なんだと思います。
”途上国の問題は、途上国の人が「地産地消」する” これこそが、これからの国際協力の形とあり方だ
途上国の問題を解決できるのは、その国に住む途上国の人だけ。
そして、途上国の人の「意欲」を支え、援けることが本当の「支援」。
そう考えると、これからの国際協力の形って、”問題の「地産地消」”なんです。
途上国で生まれた問題は、「意欲」ある途上国の人達が消していく。
だから「意欲」ある人材が、その意欲を発揮できるようなサポートを僕らはしていく。
それが、これからの国際協力の形であり、あり方。
そんな大事なことを教えてくれたルワンダのプロジェクトが、成立しますように。
皆さんもよかったら、中身だけでも覗いてみてください!
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”もらう”んです。
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