「発展途上国」「開発途上国」は差別用語?本当の問題はそこじゃない

★今月の一押し記事!

・東南アジアやアフリカなど、いわゆる先進国じゃない国に興味がある

・でも「発展途上国」や「開発途上国」という呼び方に疑問がある。差別用語では?

・そもそも、「発展途上国」「開発途上国」「新興国」など紛らわしくてどれが正しいのか分からない

 

 

いわゆる先進国ではなく、これから経済が発展していく国々。

それらの国を指すときに「発展途上国」「開発途上国」という言葉を使うことが多いですよね。

 

でも、この「途上国」っていう言葉ですが、差別的な表現なんでしょうか?

そもそも、どういう呼び方が正しい言い方なんでしょうか?

 

青年海外協力隊として、ネパールで2年間ボランティアをし、今でもネパールに住む僕。

そんな僕が、今回は「途上国」という言葉について考えてみたいと思います。

 

追記:この記事がきっかけで本も執筆しました。

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ブログ読者の方から1通の問い合わせをいただく

今回のこの記事を書くきっかけになったのは、1通の問い合わせでした。

僕のブログを読んでくださっている方からあるメールをいただいたんです。

内容を一部紹介しますね。

 

私の場合、必死なのは「途上国っていう言葉をやめさせる」ってことで、Keiさまにぜひとも隊員卒業後,ネパールで事業を興されるならネパールを「途上国」と呼ばずに始めてくれませんか!!!

これ以上途上国の代名詞みたいになりたくないのです。。

(中略)

なぜこの言葉がダメなのか,それを論理的に説明したくて大学院まで通っている状況です.

ネパールの話ばかりしましたが,途上国という言葉は多くの国の本来のイメージを違った物にしてしまうだけでなく、各国の社会事情を覆い隠すかのように単純なイメージにしてしまいます.

是非お願いします!!沢山読まれるブロガーさんだからこそ。。。

 

このメールをいただいたことがきっかけでこの記事を書くことにしました。

 

「途上国」という言葉についてTwitterでアンケートを取ってみた

「途上国」という言葉を使うことに抵抗感がある人って意外と多いのかも。

そう思ったので、試しにTwitterでアンケートをとってみました。

その結果がこちら。

 

 

ほぼ半数がためらいを感じるとのこと。

正直驚きました。

僕の予想では「NO」と答える人がほとんどだろうなと思っていたからです。

 

「途上国」は「開発途上国」「発展途上国」を省略した言葉!ただ明確な定義はない

そもそも「途上国」ってどういう意味なんでしょうか?

 

「途上国」という言葉は「開発途上国」あるいは「発展途上国」を省略した言葉として使われています。

その言葉の意味通り、先進国と比べ、開発や発展が途上にある国。

これから本格的な経済発展をしていく国のことを指します。

 

開発途上国(かいはつとじょうこく、英: developing country)とは、経済発展、開発の水準が先進国に比べて低く、経済成長の途上にある国を指す。

発展途上国(はってんとじょうこく)、途上国(とじょうこく)、とも言われるが、近年はこれらの国でも経済成長がみられる国も多く新興国という言葉もつかわれる。

開発途上国 – Wikipedia

 

ただし明確な定義はないみたいで、各組織によって異なった基準を使っているんだとか。

JICAやUNDPが中心になって運営されている「なんとかしなきゃ!プロジェクト」にもこんな表現がありました。

 

発展途上国とはどのような国なのでしょうか。

発展途上国は開発途上国とも呼ばれています。

明確な定義はなく、国際連合や世界銀行、経済協力開発機構などがそれぞれ異なった基準を使っています。

エリア一覧|なんとかしなきゃ!プロジェクト

 

これは知らなかった!定義が各組織によってバラバラだとは…。

結構曖昧な言葉なんですね。

 

「発展途上国」「開発途上国」のリスト・一覧!

とはいっても具体的にどんな国が「発展途上国」とされているのかって気になりますよね。

一例として、先程も少し触れた「なんとかしなきゃ!プロジェクト」のホームページを紹介します。

エリア一覧|なんとかしなきゃ!プロジェクト

 

このページは地域別に分かりやすく紹介されているのでおすすめです。

 

 

もう1つおすすめなのは、青年海外協力隊の派遣実績のページを確認すること。

事業実績/派遣実績【青年海外協力隊】 | JICAボランティア

 

青年海外協力隊は、開発途上国に日本人のボランティアを派遣する国家事業です。

よって、「協力隊が派遣されている国=開発途上国」という認識を持ってもいいと思います。

 

 

「開発途上国」「発展途上国」という言葉が使われ出した背景

具体的にどんな国が「開発途上国」「発展途上国」に当たるのかがわかったところで、次の問いです。

そもそもこの「開発途上国」や「発展途上国」という言葉はどのような経緯で使われ始めたんでしょうか?

 

これらの言葉が生まれる前に使われていたのは「後進国」や「低開発国」という言葉だったんです。

ただその呼び名が好ましくないとなったので、「開発途上国」や「発展途上国」という言葉を使いだしたそうです。

 

発展途上国という言葉が生まれたのは1960年代に入ってのことである。
それ以前は,〈後進国backward countries〉〈低開発国under‐developed countries,less‐developed countries〉という言葉がおもに〈先進国developed countries,advanced countries〉では通常用いられていた。
しかし,旧植民地・保護領の独立増大とともに,これら新興国は後進国,低開発国など価値判断を内包した言葉をきらい,1962年,非同盟諸国の首唱の下に〈発展途上国の経済開発会議〉をカイロで開き,それ以降,発展途上国もしくは開発途上国の呼名が定着することになった。

発展途上国(はってんとじょうこく)とは – コトバンク

 

確かに「後進国」も「低開発国」もなんか言葉に棘がありますね…。

しかも「後進」って「後ろに進む」っていう意味もあるので「国が衰退していく」っていう意味にもなりそう。

「後進国」「低開発国」だとちょっと使うのをためらいたくなりますね。

 

 

「新興国」とは高い経済成長の可能性が見込まれる国々

ついでにこれまたよく出てくる「新興国」という言葉についても調べてみました。

一般的には、「特に高い経済成長が見込まれている国」のことを指すようです。

 

新興国とは、日欧米などの先進国に対し、現在の経済水準はまだ低いけれど、高い成長性を秘めた国々のことをいいます。新興国はエマージングカントリーとも呼ばれ、具体的には、中南米、東南アジア、中東、東欧などの国々を指します。
特に注目される国々は、BRICs、VISTA、ネクスト11といったグループで表されています。

新興国│初めてでもわかりやすい用語集│SMBC日興証券

 

ただこれまた明確な定義が定まってないとか…。

 

新興国という用語はその歴史が浅いこともあり、明確な定義がなく、先進国以外はすべて新興国であるかのように用いられる場合もある。

「新興国とは何か」Nomura Research Institute

 

 

ただ「新興国」という言葉そのものは、経済成長が見込まれる国だけに適用される言葉ではないです。

経済以外の面でも急成長をしている国も指すみたいです。

 

1 新たに興った国。
2 第二次大戦後、植民地から独立した国々。
3 投資や貿易が盛んになり、急速に経済成長を続けている国。新興経済国。
4 スポーツや技術力など、これまであまり目立った成果を上げていなかった分野で、急速に成長している国。

新興国(シンコウコク)とは – コトバンク

 

う~ん。なんとも曖昧な言葉ですね。

 

結局「途上国」「新興国」とは?ここまでの内容を一旦まとめてみる

なんだか頭がこんがらがってきたのでここまでの内容を箇条書きでサラッとまとめてみますね。

 

<途上国>
・「途上国」は「開発途上国」あるいは「発展途上国」を省略した言葉
・経済発展、開発の水準が先進国に比べて低く、経済成長の途上にある国を指す
・ただし統一された明確な定義はなく、各組織によって基準が異なる
・もとは「後進国」「低開発国」という呼び名だったが、1960年代に改称され、「開発途上国」「発展途上国」という呼び方になった

 <新興国>
・先進国に対し、現在の経済水準はまだ低いけれど、高い成長性を秘めた国々
・ただし統一された明確な定義はない
・経済分野以外に急成長している国を指すこともある

 

一般的なイメージとしては、「途上国」と呼ばれる国の中で、特に経済分野において高い成長性が見込まれる国々を「新興国」なんだと思います。

 

「途上国」ではなく「新興国」という言葉を使っていた僕

言葉の意味や経緯が分かったので、ここからは僕自身の見解や考え方を紹介します。

 

実は協力隊としてネパールに来る前、僕は意識的に「新興国」という言葉を使っていました。

初期の頃のブログを読んでもらえれば分かりますが、「途上国」という言葉はほぼ使っていません。

例えば、「途上国で事業を興す」という僕がやりたいことも「新興国で事業を興す」という表現を意識的にしていました

 

なんか「途上国」っていう言葉に嫌悪感があったんですね。

経済的に貧しい国々をなんだか見下しているかのような感じがして。

だからあえて「途上国」を使わないようにして、「新興国」という言葉で代用していました。

 

「新興国」だとなんか「新星現る!」みたいな感じがするな~と、勝手にいいイメージを抱いてました。

 

でもネパールに住み始めてからは「途上国」という言葉を使っている

ただいざ青年海外協力隊になり、ネパールに住み始めてからは変わりました。

今まで避けていた「途上国」という言葉を自然に使うようになりました。

 

ブログでも協力隊になる前は「新興国でビジネスをする」とか書いていた表現も、「途上国でビジネスをする」って書くようになりました。

なんだか自分の中で感じていた違和感が、ネパールに来てからはさっぱりなくなりました。

 

逆にネパールのことを指すときに「新興国」って表現するのもなんだか変な感じがしたんですよね。

 

 

それは「経済的な豊かさがすべてじゃない」ということをネパールで体感しているから

ネパールに来てから、なぜ「途上国」という言葉を自然に僕は使えるようになったんでしょうか。

それは「経済的な豊かさがすべてじゃない」ということを、ここネパールでの生活で体感しているからです。

 

ネパールに来る前の僕は「途上国=貧しい・かわいそう・なんとかしなきゃいけない」と勝手に思い込んでいました。

「経済的な豊かさ」が絶対的な尺度になっていたんです。

「経済的に豊かならGood、貧しいならBad」みたいな超単純な図式。

 

 

でも、ネパールに住み始めてからは変わりました。

別に「経済的な豊かさ」だけがすべてを決めるわけじゃない。

確かに経済的な豊かさはまだまだないかもしれないけど、ネパールにはそれを補うあまりの「心の豊かさ」があったからです。

 

 

経済的には豊かだけれども、心の豊かさが圧倒的に足りていない日本。

一方で経済的には貧しいけれども、圧倒的な心の豊かさがあるネパール。

幸せは比べる物ではないので、どちらの人が幸せなのかは分かりません。

 

でも、「どちらの人が幸せそうに見えるか?」と聞かれたら間違いなくネパールと僕は答えます。

経済的に豊かとはいえないのに、毎日を明るくハッピーに過ごすネパールの人達。

そんなネパールの人達を僕は心から尊敬していますし、ネパールという国に関わりをもてたことを誇りに思っています。

 

 

前までは「途上国=かわいそう」だったのに、今では「途上国=かっこいい」みたいに思っています。

要は僕の中にあった「途上国」という言葉に対するネガティブなイメージが消えたんです。

だから、僕は「途上国」という言葉を今は抵抗感なく使っています。

 

「途上国」という言葉に問題があるのではない。「途上国」の裏にあるあなたの価値観が問題なんだよ

「途上国」という言葉自体に問題はないんです。

ただ「経済発展の途中にある国」と言っているだけです。

そこには良いも悪いもないじゃないですか。

 

 

「途上」っていう言葉も捉え方次第です。

僕は前途有望な感じがして好きですけどね。

人間で例えるなら「先進国」なんて未来のない老人で、「途上国」はまだ未来ある青年ですから。

 

 

でもそれでも「途上国」っていう言葉になんか抵抗感がある場合。

その場合、問題なのは「途上国」という言葉そのものではありません。

「途上国」という言葉の裏にある、あなたの価値観に問題があるんじゃないでしょうか。

 

 

本来、言葉そのものに良いも悪いもないんだと思うんです。

言葉っていうのは意味を表現するためにあるものなので。

でもその言葉に、勝手に良いとか悪いとか、そういった余計なものを付着させるから「良い言葉・悪い言葉」が生まれるんですよ。

 

 

その余計なものをつけてしまうのが、価値観です。

「途上国」という言葉は「経済発展の途上にある国」を指すだけ。

なのに「経済発展しているのは優れていて、発展していないのは劣っている」という価値観だと、「途上国」はネガティブな言葉になってしまいます。

 

僕は「途上国」という言葉そのものよりも、「途上国」という言葉の裏にある価値観を変えたい

僕は「途上国」という言葉をこれからも使っていきます。

「途上国」という言葉に問題があるのではなく、その言葉に付着したネガティブなイメージに問題があるからです。

もっと言うなら、その言葉の裏にある価値観がネガティブなイメージをつけるんです。

 

 

だから僕は「途上国」という言葉そのものではなく、「途上国」という言葉の裏にある価値観を変えたい。

 

 

経済が発展していることは良いことで、発展していないことは悪いこと。

発展している国は優れている国で、発展していない国は劣っている国。

発展している国の人は優秀で、発展していない国の人は劣等。

 

 

こういう価値観を持つから、「途上国」という言葉にネガティブな意味合いを持つんです。

 

確かに経済発展は人類が豊かに暮らすためには大事なことですよ。

でも、経済的な豊さだけじゃだめなんです。そんな世の中シンプルじゃない。

GDPが世界で3番目の国で、年間約3万人近い人が自殺していることからも分かるはず。

 

 

経済的な豊かさだけがすべてじゃない。

経済的な豊かさと同じ、もしくはそれ以上に心の豊かさも大事なんです。

「目に見えるもの」だけではなく、「目に見えないもの」も大事なんです。

 

 

そんなことを伝えたくて、僕はネパールからブログを書いています。

そして、そんなことを体感してもらえるような仕組みを、協力隊が終わった後にやる事業で考えています。

「途上国」という言葉の裏にある価値観が少しでも変われば、もっと豊かに幸せに暮らせる人が増えるだろうから。

 

 

僕は「途上国」という言葉そのものではなく、「途上国」という言葉の裏にある価値観を変えたい。

 

そう思って、本を出版しました。

「そうだ、途上国に住もう!」

ありがたいことにAmazonのランキングで2部門で1位をとれました。

 

「途上国」に対するイメージが変わりますよ。

ぜひ読んでみてください。

詳しい内容と無料で読む方法は以下の記事からどうぞ。

 

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