映画「エヴェレスト 神々の山嶺(かみがみのいただき)」の原作小説が熱すぎる

★今月の一押し記事!

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ナマステ!

久々に読んでいて痺れる小説に出会いました。
その名もこちら!
「神々の山嶺」

神々の山嶺 上 (角川文庫)

神々の山嶺 上 (角川文庫)

神々の山嶺 下 (角川文庫)

神々の山嶺 下 (角川文庫)

ネパールのヒマラヤ山脈を舞台にした山岳小説です。
でも登山なんて興味ない僕でも、夢中になって一気に読んでしまいました。
それくらい、とんでもなく面白い作品だったので紹介しようと思います。

あらすじ:写真家と登山家×エベレスト登頂の謎×カメラ

Amazonよりあらすじを引用します。

カトマンドゥの裏街でカメラマン・深町は古いコダックを手に入れる。

そのカメラはジョージ・マロリーがエヴェレスト初登頂に成功したかどうか、という登攀史上最大の謎を解く可能性を秘めていた。

カメラの過去を追って、深町はその男と邂逅する。

羽生丈二。伝説の孤高の単独登攀者。羽生がカトマンドゥで目指すものは?

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主人公の深町は山岳カメラマン。
エベレスト登頂に挑戦するも、登頂を断念。
その際に、一緒に登っていた仲間が事故死してしまった。

そんな失意の中で、深町は偶然1台の古いカメラを見つけるところから物語が始まっていきます。

舞台は僕が今住んでいるネパールです。
基本的にはネパールを舞台に、主人公の深町と、伝説の登山家・羽生の2人を軸に物語が進んでいきます。

ここからはこの作品がなぜめちゃくちゃ面白いのか、その魅力を語っていきます。

(1)実在するヒマラヤ登山史上最大の謎が面白すぎる

この物語の核となっているのは、ヒマラヤ登山史上最大の謎です。
その謎と深く関連するカメラを深町が見つけ、隠された謎を解き明かしていくことで、物語が進んでいきます。

そして、その謎というのが、1924年にジョージ・マロリーというイギリスの登山家がエベレストの登頂に成功したか否か。
残念ながらマロリーはエベレスト挑戦中に、何らかの事故に遭い、亡くなってしまいました。
なので、「もう死んでるなら確認しようがないやん!」って思うかもしれません。

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でも実は1つだけ確認する方法が残されています。
それは、マロリーが持っていたカメラのフィルムを現像すること。
そのフィルムにエベレスト頂上からの写真が映っていれば、エベレスト登頂に成功したことが分かる。

もし写真があれば、人類史上初めてエベレスト登頂に成功した年が現状の「1953年」から大きく書き換えられます。

しかも!マロリー自身の死体は見つかっているのに、そのカメラはまだ見つかっていないんです。

本のあとがきより引用します。

マロリーが、エヴェレストの頂に、誰よりも最初に立ったのかどうか。

それを知るには、マロリーの屍体と共にあるはずのカメラの中からフィルムを取り出し、それを現像すればよいのである。

これを知った時に、閃めいたのが、本書のアイデアである。

これはいける。

エヴェレストの八〇〇〇メートル以上の場所にあるはずのカメラが、カトマンドゥの街で売られていたらどうなるか。

売られる前、そのカメラを、持っていたのが日本人だとしたら…

しかも!この謎はびっくりすることに、実在する謎です。
仮に作り話だったとしても素晴らしいですが、本当に実在する謎なだけに、リアリティがたまりません。

(2)まるで自分が登山しているかのような臨場感がすごい

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この小説の魅力は、まるで自分がエベレストに登っているかのような臨場感。
これがまたすごいんです。

僕なんて、登山経験ほぼなしです。
実際登ったことがある山なんて、高尾山くらい。
高尾山もハイキングみたいなもんなので、山登りとは言えないだろうけど。

そんな僕でも、読んでいるときは、実際にエベレストを登っているかのような感覚に陥りました。

こんな描写もしっかりされているので、エベレストという未知の世界がどんな場所なのかがよく分かる。

地上の半分以下の酸素の中にいると、レンズのフォーカスを合わせ、シャッターを押すだけで、息が切れる。

シャッターを押す時は、一瞬、呼吸を止める。

その、ほんの一瞬呼吸を止める状態が、ほんの二秒も長くなっただけで、シャッターを押し終えた後で、喘いでしまうのだ。

シャッターを押し終え、ごうごうと音をたてて呼吸をする。

登山小説だけに登山用語も結構出てきます。
全く知らない単語が出てきても、僕はそれでも物語に入り込めたので大丈夫です。

(3)小説なのに、自分の生き方を問いかけられる作品

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ヒマラヤ史上最大の謎も面白いし、登山している感覚に陥るのもすごい。
でも、この作品の一番の魅力はと問われれば、僕は迷わずこれを言います。

それは小説なのに、自分の生き方を問いかけられるというところです。

この本を読み終わって僕はまず一番に思ったのは、「何のために自分は生きているのか」ということ。
そして、その問いをぶつけてくるのは、伝説の登山家・羽生丈二です。
彼の生き方が衝撃的すぎて、一小説だということを忘れます。

彼がなぜネパールにいたのか。
どうして伝説と言われているのか。
そもそも、何のために彼は生きているのか。

ここで書いてしまうと、小説を読む楽しみがなくなるので言いません。
ぜひ中身を読んで、どっぷり世界観に浸かる中で考えてもらえればと思います。

著者の夢枕さんのあとがきを読めば、どれだけの熱量が込められた作品なのか分かります。

書き終わって、体内に残っているものは、もう、ない。

全部、書いた。

全部、吐き出した。

力およばずといったところも、ない。

全てに力がおよんでいる。

十歳の時から、山に登って体内に溜め込んできたものが、全部出てしまった。

それも、正面から、たたきつけるようにまっとうな山の話を書いた。

変化球の山の話ではない。

直球。力いっぱい根限りのストレート。

もう、山の話は、二度と書けないだろう。

これが、最初で最後だ。

それだけのものを書いてしまったのである。

これだけの山岳小説は、もう、おそらく出ないであろう。

それに、誰でも書けるというものではない。

どうだ、まいったか。

まとめ

山岳小説「神々の山嶺(かみがみのいただき)」が登山に興味がないあなたにも突き刺さる理由を紹介しました。

ヒマラヤ史上最大の実在する謎を解き明かしていくワクワク感。
登山経験がなくても、まるで登山しているかのような臨場感。
そして、小説なのに、自分の生き方をまでも問いかけられる深さ。

どれをとっても素晴らしい作品です。

神々の山嶺 上 (角川文庫)

神々の山嶺 上 (角川文庫)

神々の山嶺 下 (角川文庫)

神々の山嶺 下 (角川文庫)

2016年3月には映画化もされました。
阿部寛さんがぴったりすぎる!
予告編はこちらから!

映画『エヴェレスト 神々の山嶺』公式サイト 岡田准一主演。世界的大ベストセラー映画化!

エヴェレスト 神々の山嶺 通常版 [DVD]

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純粋に作品を楽しむだけでなく、ネパールという国に興味を持ってもらえたら嬉しい!

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