あなたは教育の整備と投稿率の向上に関する隊員として、ある村に派遣されました。
しかし、子供がいるAさんにこんなことを言われています。
「学校なんて行っても意味がない。俺も小学校を卒業したけど結局百姓のまま。
勉強すれば生活がよくなるなんて嘘だ。学校なんて無駄だし行かない方がいい」
さあ、あなたならどんな言葉を返しますか?
先週、青年海外協力隊のコミュニティ開発研修があり、これはそこで出された課題です。
なかなか考えさせられませんか?
「社会はこうだ」というあるべき論を捨てよう!
この問いに対しての返し方は色々あると思います。
当日は同期とグループディスカッションをしたのですが、本当に色々な答えがありました。
「子供への教育は可能性への投資なんだ。だからその投資を怠ってはいけない」
「農業をやっていても野菜を売りに行くことときに算数や文字を使ってるから役立ってるよ」
「あなたが死んだら子供は一人で生きていく。そのときに最低限一人で生きる力を身につけるために学校はある」
人それぞれ考え方があってそんなアプローチもあるんだと思わされました。
でも、これはどう答えれば最も効果的で説得力があるのかを考えるためにやった課題じゃないんです。
だから正解はない。
それよりも、この課題で先生が僕らに考えてもらいたかったのはもっと別のことでした。
それは、あるべき論ではなくて、課題や困りごとが本当に現地の人にとってのものなのかをしっかり見ることの大切さでした。
日本の常識から自由になることが現地ニーズを掴む一歩
僕らの一般的な感覚では、学校は行って当たり前のもので、行くことが子供にとって望ましい。
そして、設定上、教育の整備で来ている隊員なので、自分のミッションは登校率を上げること。
でも、それって本当に現地の人が求めているものなのか?っていう話です。
様々な協力隊員の方の話が読めるこの本にもこんなことが書いてありました。
青年海外協力隊がつくる日本 [第2版] ‐選考試験,現地活動,帰国後の進路‐ (創成社新書43)
- 作者: 清水正
- 出版社/メーカー: 創成社
- 発売日: 2016/05/31
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自分が創り上げてしまう「限界、自他への評価、悩み」は視野を広げた時、違う見方ができたり、小さなことだと気づいたりする。
行き詰まった時には見方を変えるため、日本の常識を一度手放してみることが必要だと感じた。
これまで染みついてきた日本的な考え方からどれだけ自由になれるか。
これをすることができて、初めて現地の人の本当のニーズを掴めるんじゃないかと思っています。
僕はその本当のニーズを知りたい。
それが知りたくて2年間途上国に住むことを選んだようなものだから。
そしてそのニーズを掴むことが、自分の事業の成果にもつながってくるはず。
とはいっても難しそうだなっていうのが率直な感想です!
価値観とか思考を変えるのって一番難しいですから。
でもそれができないと、活動もその先にある自分の事業も絶対にうまくいかない。
日本の価値観から自由になろう!