【キャラメル物語~最終話~】念願の「0から1」が生み出したモヤモヤ感と希望

 

ナマステ!
ネパール在住ブロガーのKei(@Kei_LMNOP)です。

青年海外協力隊の活動記録。
大好評の村のおばちゃんとのキャラメルづくりです。
前回は、僕が村で泣いた話。泣きました。

キャラメル物語も、これが最終回
「0から1」を生み出すことは、僕にとって悲願でした。
でも、そんな念願の「0から1」を達成できたのに、ある種のモヤモヤが残っています。

 

 

キャラメルビジネス:小さいけれど「0から1」になった

 

キャラメルの「キ」の字もないところから始めたこのビジネス。
最終的にはお土産屋さんに卸して、
商品として販売できるところまで持って行くことができました。

 

 

 

作り手も卸しているお店もたった1つ。
規模は小さいかもしれないけど、
事業として「0から1」の状態にはなったわけです。

 

 

 

 

 

思い返すと、
「本当によくやったな」ってのが、
自分でも思うところです(笑)

 

 

 

 

 

 

キャラメル(プスタカリ)を作ると決めたものの、
もちろんキャラメルなんて作ったことがない。

 

 

 

 

 

 

そこでまずは、工場に突撃訪問。
弟子入りをさせてもらい、
ネパールのキャラメルの作り方を学びました。


 

 

 

 

ネパールのおばちゃんと路上に座って、
売れるかどうか、実際に手売りしてみたり。


 

 

 

 

仲間を集めて、キャラメルを持って、
飛び込み営業をしてみたり。

 

 

 

 

 

 

「会社を作ろう!」ってなったら、
味方であるはずのカウンターパートに、
心を折られて、たった1人だけおばちゃんが残って。


 

 

 

品質問題も発覚したけど、
なんとか解決することができた。

 

 

 

 

 

やっとお店に商品を置けるようになったと矢先に、
これまで一緒にやってきたおばちゃんが、
キャラメルビジネスを辞めることに。


 

 

 

 

事業存続の危機でしたが、
新おばちゃんが名乗りを上げてくれて、
今はこのおばちゃんと継続しています。

 

 

たった1年足らずのうちに、
よくここまで色んな事が起きたなって感じです。
こんなにジェットコースターのような展開になるとは。

 

 

 

 

 

もっと規模を大きくして、
村全体を巻き込んだ事業に、
したかったなってのもあります。

 

 

 

 

販売店舗も1つだけじゃなくて、
ウケの良いローカルの人向けのお店を、
1つでも開拓したかったなってのもあります。

 

 

 

 

 

 

それでも、「0から1」ができました。
どんなに規模が小さくても「1」は「1」なわけです。

 

 

 

 

 

つくった野菜を販売してお金を稼ぐ、
という従来の手段以外に、
全く新しい収入獲得手段を作れたわけです。

 

 

 

 

 

これは、農業ができない乾季の収入が激減し、
収入を農業に依存していたおばちゃんたちにとって、
価値があることができたんじゃないかなって思っています。

 

 

僕にとって「0から1」は、協力隊の活動が始まる前からの念願だった

 

協力隊になる前から、
僕にとって「0から1」は、
どうしても実現したいことでした。

 

 

 

 

 

 

実際、訓練所時代に書いた、
自分の目標を綴った折り紙を読み返すと、
真ん中にでっかく「0から1」って書いてあります。

 

 

 

 

 

 

なんでそんなに「0から1」を生み出したかったのか?
それは、途上国で自分でビジネスをやってみたいから。
僕が協力隊になったのも、それが大きな決め手でした。

 

 

 

 

 

 

 

起業ってのは「0から1」そのもの。
新卒から3年間を大企業で過ごした僕にとって、
途上国でのその経験は喉から手が出るほどほしかった。

 

 

 

だからめちゃくちゃ真剣に活動をしてきました。

 

 

 

 

 

ボランティアで「0から1」ができないのであれば、
ビジネスなんてうまくいくはずがない。 

 

 

 

 

そう思って、結構自分を追い込んで、やってきました。

 

 

でもなんかモヤモヤする。ボランティアである自分が、「0から1」をやるべきだったかは正直分からないから 

結果、自分の念願だった「0から1」を、
実現することができました。

 

 

 

 

 

村のおばちゃんたちにとっても、
価値のあることができました。

 

 

 

 

 

 

なのに、今、僕は猛烈にモヤモヤしています。

 

 

 

 

 

 

なぜか?

 

 

 

 

ボランティアという立場であることを考えると、
果たして、この「0から1」をやったことが、
本当に良かったのかが分からないからです。

 

 

 

 

 

 

この記事でも書きましたが、国際協力において、
ボランティアとは、あくまでも「脇役」です。
「主役」であり「主人公」である現地の人達を支えることが役目。

 


 

 

 

なのに、このキャラメル事業では、
おばちゃんたちを「主人公」にすることが、
できませんでした。

 

 

 

 

 

 

商品の開発から製造工程、
パッケージング、販路開拓まで、
「脇役」であるはずの僕が、気づいたら何もかもやっていたんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

その事実には、本当はやりながらも気づいていました。
でも、ビジネスとしての形を作った後に、
「主人公」を交代すればいいって思って進めました。

 

 

 

 

 

 

結果、どうなったか?
今、「主人公」であるはずのおばちゃんは、
この事業の「主人公」は自分なんだと思っていません。

 

 

 

 

  

 

 

「もっとキャラメルを売りたい!」とは言うものの、
そこに行動がついてきていない現状なんかを見ると、
僕はそんな風に思ってしまうわけです。

 

 

 

 

 

「そんなこと言っても、
ビジネスとして、
しっかり形になっているんだからいいじゃんか」

 

 

 

 

そういう意見もよくわかりますし、
僕自身もその点に関しては、
価値があると評価してもいいと思っています。

 

 

 

 

 

 

ただ、今キャラメルづくりに取り組むおばちゃんが、
オーナーシップを十分に持てなかったという部分に関しては、
もっといいやり方があったんじゃないかって思うんです。

 

 

 

 

 

 

やってよかったと言える部分は確実にあるんだけど、
100%よかったとは言い切れない。
でも、100%よくなかったとも言えない。

 

 

 

 

だからこそ、モヤモヤするんですよね。

 

 

 

答え合わせは数年後。僕がいなくなった後に、おばちゃんは本当の「主人公」になるのだろうか?

ボランティアとして、僕がやった「0から1」。
これって本当にやってよかったことなのだろうか?
いくら考えても、今は分かりません。

 

 

 

 

その答えが出るのは、
僕がいなくなって、
数年先のことだと思っています。

 

 

 

 

 

果たしておばちゃんは、
本当の「主人公」になり、
物語を続けていくのでしょうか?

 

 

 

 

 

あるいは「主人公」の座を捨て、
物語を終わらせるのでしょうか?

 

 

 

 

 

どちらになるかは分かりません。
もしかしたら僕がいなくなったことで、
自分が「主人公」なんだと本当の意味で気がつくかもしれません。

 

 

 

 

 

ただ1つ言えるのは、
このキャラメルビジネスには、
小さくない可能性があるっていうことです。

 

 

 

 

 

先日も街で試しに売ってみましたが、
やっぱりネパールの人が買ってくれます。
1つ試食をしてもらうと、10個とか平気で売れる。

 

 

 

 

1個5ルピー(日本円で約5円)
という結構強気な値段設定。
実際、お客さんからはこんなことを言われます。

 

 

 

「1個5ルピー!?高いよ!」

 

 

 

 

と文句を言いながらも、
買ってくれるんですけどね(笑)
それだけの価値を感じてくれているってわけです。

 

 

 

 

そして、本当に今更ながらですが、
村にいる他のおばちゃんたちからも、
最近ではこんなことを言われます。

 

 

「キャラメルづくり、私も興味があるんだけど、今どうなの?」

 

 

 

 

ここら辺でもう一度、
仲間集めの研修会をやれば、
数人おばちゃんたちが集まるはず。

 

 

 

 

 

そのおばちゃんたちとお金を出し合い、会社をつくる。
生産も共同で行い、生産量も上げて販売する。
それができれば、それなりの事業になるはずです。

 

 

 

 

 

 

ただ、ここから先は、
「主人公」であるおばちゃんに、
お任せしたいと思います。

 

 

 

 

僕はあくまでも「脇役」なんだということを、
猛烈に自覚したので、もうここからは何も言いません。
もちろん、相談があれば乗りますけどね!

 

 

 

 

 

幸いにも協力隊が終わっても、
僕はネパールにまた戻ってきます。

 

 

 

 

 

 

またちょくちょく様子を見て、
答え合わせをしていきたいと思っています。

 

 

 

 

1年間、このシリーズの記事を読んでいただき、
たくさんの応援をいただきました。
本当にありがとうございました!

 

 

 

 

(終)

 

 

 

ネパールのアイドル、ラプシーちゃんの一言! 

 

私の仲間、プスタカリ君の画像もつくってちょうだい~

 

キャラメル物語の過去記事はこちら!