僕はネパールを変えることができない。

~ネパール在住青年海外協力隊が贈る、生き方に悩む20代が前に一歩踏み出したくなるブログ~

”あげる”より”もらう”!ボランティアの必要性と発展途上国支援のあり方

 

ナマステ!
ネパール在住・青年海外協力隊ブロガーのKei(@Kei_LMNOP)です。

青年海外協力隊になる前、
ボランティアは何かを「やってあげる」ことだと思ってました。
でも2年間、ネパールで活動をしてみて考えが変わりました。

でも途上国でボランティアをするなら、
「やってあげる」よりも「やってもらう」方が大事なんですよね。

今回は、なぜ「やってもらう」ことが大事なのかを、
ボランティアの必要性や発展途上国支援のあり方と合わせて、
解説していきます。

 

ボランティアによる発展途上国支援の問題点:無駄が多い

本題に入る前に、
ボランティアによる発展途上国支援の問題点を、
確認しておきます。

 

 

 

 

色々と問題点はありますが、
僕は集約すると1つになると思っています。
ずばり、無駄な支援が多いこと。

 

 

 

 

ボランティアが一生懸命現地の人のために、
何かを頑張って作ったとしても、
ボランティアが帰ったら、結局使われないとかよくあります。

 

 

 

あとは物資を持ってきたら、全然必要のない物だったとか。
とにかく無駄になってしまっている支援が多いのが、
ボランティアによる発展途上国支援の問題点なんです。

 

 

原因:途上国側の現地ニーズを無視した、先進国的な価値観による支援

なぜこんなことが起こるのか。
それは、途上国側のニーズを無視して、
先進国的な価値観でボランティアをするからです。




 

例えば、子どもはいるのに学校がない村に、
学校を建てたとします。
でも、本当に学校って、現地の人からしたら必要なんでしょうか?

 

 

 

 

 

日本で生まれ育った僕らからすると、
学校は当たり前に必要なものだという、
価値観に自然と染まっています。

 

 

 

 

 

だから学校がないのが「問題」で、
学校をつくることが「正義」だと、
疑うことなく思い込んでいるんですよね。

 

 

 

 

 

 

でも、途上国の人達は、
僕らと違う価値観を持っている。
だから学校が必要だとは思っていないかもしれない。

 

 

 

 

 

そうして、ボランティアと現地の人の間に、
ズレが起きてしまうと、
最終的にその支援は無駄になってしまいます。

 

 

 

 

 

どんなに頑張って学校をつくっても、
その学校はボランティアがいなくなった途端、
廃墟になるんです。

 

 

事例:ネパール大地震直後、支援物資を持ってきた大学生ボランティア

1つ分かりやすい事例を紹介します。
僕がネパールに来たのは、2015年7月。
2015年4月のネパール大地震から数ヵ月のことでした。

 

 

 

 

大地震から3ヵ月ということもあり、
支援物資を持ってボランティアをしに来た、
ある大学生に会いました。

 

 

 

 

 

 

その大学生は、非常に行動力と熱意があって、
スーツケースいっぱいに支援物資を詰めてきました。

 

 

 

 

 


でも、残念ながらその支援物資は、
ネパールの人にとって全く必要でないものでした。

 

 

 

 

 

ニーズの有無を事前に調べなかったせいで、
頑張って集めた大量の支援物資が、
無駄になってしまったんです。

 

 

最悪の場合:ボランティアとして支援をしたことが負の側面をもたらす

ボランティアって尊く思われがち。
だって自発的に、ほとんどの場合無償で、
何かを「やってあげる」のですから。

 

 

 

 

 

でも「正しいことをやっている」
という思い込みが、途上国の人にとって、
思わぬ負の側面をもたらすことだってあるんです。

 

 

 

 

 

例えば、ノートと鉛筆を、
日本から大量に持ってきて、
無料で配ったとします。

 

 

 

 

 
そうしたら、現地でそれらを、
作っている人や売っている人は、
めちゃくちゃ困りますよね。

 

 

 

 

 

誰も鉛筆やノートを買わなくなってしまいますから。
誰も買わなくなるってことは、
最悪の場合、お店が潰れちゃうってことです。

 

 

 

 

 

こんな風に、現地のニーズを無視して、
「ボランティアだから正しい」って思い込むと、
最悪の場合はボランティアが「悪いこと」になってしまいます。

 

 

先進国の人が「やってあげる」、現地の人が「やってもらう」だから途上国への支援が無駄になる

ボランティアによる途上国支援には無駄が多い。
何でこんなことが起きるのかというと、
「やってあげる」と「やってもらう」の関係性に問題があるからです。

 

 

 

 

先進国の人が「やってあげる」、
現地の人が「やってもらう」という構造だからこそ、
途上国への支援が無駄になってしまうんです。

 

 

 

 

 

僕らは「途上国=貧しい・かわいそう・劣等」みたいな
イメージを大なり小なり、持っていますが、
この思い込みも「やってあげる」思考を助長しています。

 

 

 

 

 

僕にとって、初めての途上国はカンボジアでした。
行ってみて、すごく驚きました。
思ってた以上に人が明るくて、笑顔が溢れていたからです。


 

 

 

 

でも実際に途上国に行ったことがないと、
これは絶対に分かりませんよね。

 

先進国のボランティアが「やってあげる」より「やってもらう」ことこそ、発展途上国支援のあり方だよ

じゃあどうしたらいいのか?
解決策は、実はそんなに難しくないんですね。

 

 

 

 

 


先進国のボランティアが、
「やってあげる」よりも「やってもらう」に、
徹すればいいんです。

 

 

 

 

 

 

先進国のボランティアが
何でもかんでも「やってあげる」から、
うまくいかないんです。

 

 

 

 

 

ボランティアが何でもやってあげたら、
主体となるはずの現地の人のニーズが、
反映されるわけがない。

 

 

 

 

 

さらに、自分たちがやらずに、
やってもらったことだから、
現地の人もオーナーシップが持てない。

 

 

 

 

 

結果、ボランティアが帰ったら、
せっかくの支援が無駄になるだけ。

 

 

 

 

 

だからこそ「やってあげる」のではなく、
「やってもらう」ことにボランティアは、
徹したほうがいいんです。

 

青年海外協力隊としての2年間の中で、最もうまくいった活動も「やってあげる」より「やってもらう」だった

青年海外協力隊として行なった、
2年間のボランティア活動の中で、 
僕自身、最もうまくいった活動もそうでした。

 

 

 

 

僕が「やってあげる」のではなく、
ネパールの人に「やってもらう」ことでした。

 

 

 

 

ラプシーキャンディがたくさん売れたのも、
キャラメルがビジネスとして成立したのも、
もちろん、嬉しかったです。

 

 

 

 

 

でもそれ以上にうまくいったのが、
ラプシーキャンディの工場で働く、
おばちゃんたちの給料交渉でした。

 

 

 

 

「やってあげる」のをやめて「やってもらう」に徹したら、おばちゃんたちが自分たちで給料UPを勝ち取った

ラプシーキャンディの工場は、
1人のおばちゃんが始めたビジネス。

 

 

 

 


リーダーのおばちゃんに雇われる形で、
複数のおばちゃんが働いています。

 

 

 

 

 

ラプシーキャンディがお土産屋さんでも、
売れるようになりましたが、
喜んでいたのはリーダーのおばちゃんだけでした。

 

 

 

 

 

働いていたおばちゃんたちにとっては、
自分たちの給料は全く変わっていないので、
むしろ不満ばかり溜まっていきました。

 

 

 

 

 

 

給料を上げる方法はただ1つ。
リーダーのおばちゃんに交渉することです。

 

 

 

 

 

でも雇ってもらっている以上で、
働くおばちゃんたちは立場が弱い。
だから初めは、僕に給料交渉をやってくれとお願いしてきました。

 

 

 

 

 

 

最初は僕も給料交渉を「やってあげる」つもりでした。
おばちゃんたちは一生懸命真面目に働いていましたし、
このままフラストレーションが溜まっていくのは好ましくないからです。

 

 

 

 

 

 

でも、僕は「やってあげる」のをやめて、
おばちゃんたち本人に、
「やってもらう」ようにしたんですね。

 

 

 

 

 

 

その結果、いつの間にか、
自分たちの手で、
給料UPを勝ち取っていました(笑)

 

 

 

 

 

 

この辺の話の詳細は、
以下の記事にまとめてあるので、
ぜひ見てみてください。

 

 

途上国の人に足りないのは「能力」より「自信」。それを引き出すことが、ボランティアができる最高の支援だよ 

2年間、協力隊として、
途上国でボランティアをしてみて、
思うんですよね。

 

 

 

 

 

途上国の人達に足りないのは、
「能力」よりも「自信」なんだなって。

 

 

 

 

 

 

やってみればできるのに、
ちょっとした勇気が出なかったりするんです。

 

 

 

 

 

 

村のおばちゃんたちと、
2年間一緒に活動してみて、
それは本当に感じました。

 

 

 

 

 

キャラメルづくりとかも、
全くメモしないで、完璧に覚えますし、
今では僕がつくるよりうまいくらいですから(笑)

 

 

 

 

だから足りないのは「能力」じゃない。
足りないのは「自信」なんです。

 

 

 

 

 

 

そう考えると、結局、
ボランティアができる最高の支援って、

「応援」に尽きると思うんです。

 


どんなにその国を思って援助活動している外国人も、
ひとたび災害や紛争などが起これば隣国に避難し、
任期が終わればその国を去っていきます。
そんな外国人が開発の主役になることはできません。
そこに生まれてずっと生きていかなければならない人びとが自ら構想し、
行動することでしか、地域の問題を解決することはできません。
私たちにできることは、彼ら自身による取り組みを応援することしかできません。

世界から貧しさをなくす30の方法

 

 

結局、自分の人生を良くしていけるのは、
他の誰でもなく、自分だけですからね。
それは途上国の人に関しても同じです。

 

 

 

 

 

 

だから、海外から来たボランティアが、
本当にできる支援・やるべき支援って、
「やってあげる」より「やってもらう」なんです。

 

 

 

 

 

 

 

「やってあげる」の方が実は簡単です。
何か貢献できてる感じもするし、
現地の人も喜んでいるように見えます。

 






でも長い目で見たら、
現地の人のためにはなりません。

 

 

 

 

 

 

「やってもらう」は簡単そうに見えて、
実はめちゃくちゃ難しいです。

 

 

 

 

 


現地の人が動き出すのを待つ忍耐も必要ですし、
自分ができるだけ何もしないことに対しての、
「罪悪感」も捨てないといけません。

 

 

 

 

 

僕もその難しさを痛感しています。
気づいたら「やってあげる」になりすぎていて、
「やってもらう」がなかなかできません。

 

 

 

 

 

でも、無駄な支援はなくなるし、
長い目で見たら、
必ず現地の人のためになることは断言できます。

 

 

 

 

 

多くの場合、ボランティアって、
「専門性はないんだけど役に立ちたい」
って思っている人が多いと思います。

 

 

 

 

そんなボランティアだからこそ、
下手に「やってあげる」のではなく、
あえて「やってもらう」姿勢が大事なんです。

 

 

 

 

そうして「やってもらう」に徹することで、
途上国の人達の中に眠っている「自信」を、
引き出すことができたら、それは最高の支援です。

 

 

 

 

 

 

それこそがボランティアの価値であり、
途上国支援における必要性なんだと、
僕は思います。

 

 

「どうやったら”やってもらう”ようになるの?」という人は「途上国の人々との話し方」を読んでみよう

「やってあげる」よりも 「やってもらう」。
途上国でボランティアをするときに、
大事な考えを紹介しました。

 

 

 

 

でも実際「やってもらう」ってどうやったらできるの?
って思う人もいると思います。

 

 

 

 

そんな人はぜひこの本を読んでみてください。

途上国の人々との話し方―国際協力メタファシリテーションの手法

途上国の人々との話し方―国際協力メタファシリテーションの手法

 

 

 

ラプシーキャンディ工場のおばちゃんたちが、
給料交渉を自ら取り組み、給料UPを勝ち取ったのも、
この本に書いてある「事実質問」の力です。

 

 

 

なかなか値段の高い本ですが、
買うだけの価値はあります。
ぜひ一度読んでみるといいですよ!

 

 

 

工場のおばちゃんたちが自ら給料交渉に取り組んで、
給料UPを勝ち取った話の詳細はこちら。 

次は⇒感謝御礼!ラプシーキャンディのおばちゃんたちのお給料が上がったので裏話を公開します

 

 

ネパールのアイドル、ラプシーちゃんの一言! 

 

私を日本に連れて行くことを「やってもらう」のよ~