僕はネパールを変えることができない。

~ネパール在住青年海外協力隊が贈る、生き方に悩む20代が前に一歩踏み出したくなるブログ~

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青年海外協力隊がアジアのノーベル賞を受賞して僕は悩んでいる

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引用:The Ramon Magsaysay Award Foundation • Honoring greatness of spirit and transformative leadership in Asia

 

ナマステ!
ネパール在住・青年海外協力隊ブロガーのKei(@Kei_LMNOP)です。

実は青年海外協力隊が「ラモン・マグサイサイ賞」という名誉ある賞を受賞しました。

青年海外協力隊が「ラモン・マグサイサイ賞」を受賞 | 2016年度 | ニュースリリース | ニュース - JICA

現役隊員の僕にとっても大変嬉しいことであることは間違いない。
でも、本音を言うと、受賞したことがきっかけで僕は悩んでいます。
その理由を紹介していきます。

※これはあくまでも僕個人の見解です

  

アジアのノーベル賞「ラモン・マグサイサイ賞」とは?

まず青年海外協力隊が受賞した「ラモン・マグサイサイ賞」って何だって話ですね。


ラモン・マグサイサイ賞 (Ramon Magsaysay Award) は、フィリピン大統領ラモン・マグサイサイを記念して創設された賞である。
毎年アジア地域で社会貢献などに傑出した功績を果たした個人や団体に対し、マニラ市のラモン・マグサイサイ賞財団により贈られ、「アジアのノーベル賞」とも呼ばれる。

マグサイサイ賞 - Wikipedia

「アジアのノーベル賞」と呼ばれる賞だなんて、めちゃくちゃすごい賞じゃないか!
過去の受賞者も物凄い顔ぶれ。マザーテレサやダライ・ラマ14世!
日本からは緒方貞子さんも受賞されていますね。

 

受賞は素直に嬉しい。でも受賞理由を見ると、複雑な気持ちになった

僕も現役の隊員です。
協力隊がこのようなすごい賞を取ったことが嬉しくないわけがありません。
なので、聞いた瞬間は物凄く喜びました。

 

でも、よくよく受賞理由をを調べてみると、僕はなんだか複雑な気持ちになりました。
受賞理由を公式ホームページより引用します。


In electing the Japan Overseas Cooperation Volunteers to receive the 2016 Ramon Magsaysay Award, the board of trustees recognizes the volunteers for their idealism and spirit of service in advancing the lives of communities other than their own, demonstrating over five decades that it is indeed when people live, work, and think together that they lay the true foundation for peace and international solidarity.

(2016年のラモン・マグサイサイ賞の受賞団体として青年海外協力隊を選出したことに対し、運営委員会は自分たち以外の国の社会生活を発展させるという理想の姿と奉仕の精神に基づき、50年以上に亘って協力隊が実証してきたことは、人々がともに生活し、働き、考えるとき、平和と国を越えた結束の真の礎が確かに築かれるということだ。)

引用:JAPAN OVERSEAS COOPERATION VOLUNTEERS • The Ramon Magsaysay Award Foundation • Honoring greatness of spirit and transformative leadership in Asia

 

そうなんです。
協力隊が評価されているのは「現地の人々とともに」という姿勢だったんです。

 

悩んでいるのは、青年海外協力隊の「成果」が分からなくなっているから

現地の生活にどっぷり浸かり、現地の人と一緒になって活動をする。
そんな「現地の人々とともに」という姿勢が評価されることはすばらしいことです。
じゃあなんで僕は複雑な気持ちになったのか?

 

それは、青年海外協力隊の活動において「成果」とは何なのかについて、僕が悩んでいるからなんです。

 

僕が2年間の活動において追求すべき「成果」は何なのか。
それが分からなくなってしまい、考える日々が続いています。

 

「実績」よりも「姿勢」が重視されていることに違和感を感じていた。でもマグサイサイ賞は「姿勢」を評価していた

協力隊を含む、JICAボランティアの事業の目的は3つあります。


(1)開発途上国の経済・社会の発展、復興への寄与
(2)友好親善・相互理解の深化
(3)国際的視野の涵養とボランティア経験の社会還元

JICAボランティアの事業概要 | JICAボランティア

 

これらの目的のために僕ら協力隊は国の税金を使って、途上国で2年も活動する。
でも不思議なことに、これらの目的を2年でどれだけ達成できたかという「実績」を問われることはほぼありません。


一方で、目的を達成するための活動の基本姿勢である「現地の人々とともに」。
これについては、打って変わって2年の中で何度も問われます。
僕はこの現状について、以前から疑問を持っていました。

 

なぜなら、「実績」よりも「姿勢」を重視しているように感じるから。
2年間の活動で問うべきはず「実績」はほぼ問われない。
なのに基本的な「姿勢」ばかりが問われている。

 

だから「これはおかしい!協力隊はもっと具体的な実績を追求するべき」と思ってました。


例えば収入向上の活動だったら、どれだけ収入をアップできたか。
農作物の収穫量アップだったら、どれだけ収穫量が上がったか。
そんな具体的で、ちゃんと評価ができる「実績」を追うべきだと思ってました。


でも「ラモン・マグサイサイ賞」の受賞理由を見ると、評価のポイントは「姿勢」。
僕は自分が追うべき「成果」がますます分からなくなってしまいました。

 

「現地の人々とともに」はすばらしい。でも本当に大事なのは「現地の人々とともに」どんな実績を残せるのか、では?

1つ誤解のないように言っておきたいこと。
それは「現地の人々とともに」を否定するつもりは全くないということです。


現地の人と一緒になってやるっていう考えは、僕も大賛成。
僕も「一緒に」という点を大切にして、これまで活動してきました。
一時期は僕も具体的な「成果」よりも大事だと思ってました。


実際、この基本姿勢は「幸せ」という点でも、理にも適ってますしね。

鍵山秀三郎さん「3つの幸せ」を上回る!極上の幸せがあるって話 - 僕はネパールを変えることができない。 

 

でもやっぱり、「現地の人々とともに」じゃ限界があるんですよね。
いくら一緒に汗を流しても、止められないものがあるって気づいたんです。

実績の伴わない「現地の人々とともに」じゃ誰も救えないし、何も変わらない。
だから本当に大事なのは「現地の人々とともに」どんな実績を残せるのか、だと思うんです。 

 

ましてや2年の任期のうち、僕の任期は残り約半年です。
だから、尚更、神経質になっています。

 

協力隊としての2年間の”成果”が「実績」なのか「姿勢」なのかで悩んでいる

協力隊事業の目的にもつながる大事な部分なのに、あまり問われない「実績」。
目的に直接的ににつながるわけではないけど、頻繁に問われる「姿勢」。


僕は協力隊としての2年間の”成果”として追うべきなのはやっぱり「実績」だと思ってます。
いくら「現地の人とともに」で頑張っても、具体的な実績を残せなかったら結局誰の役にも立てないから。
でも、マグサイサイ賞で協力隊が評価された最大のポイントは「姿勢」でした。

 

僕の2年も、早くも残すところ半年です。
自分の活動の集大成になってきます。
そんな大事な時期を前にして、僕は「実績」を追うべきなのか「姿勢」を追うべきなのか、悩んでいます。

 

もちろんベストは両方を追い求めることです。
「現地の人とともに」という「姿勢」で、「実績」を残すことがベストです。
でも、常に両立できるわけじゃありません。

例えば、村の人に「お茶を飲んでけ」って言われたとき。
お茶を飲むということは、何かその時間にできるかもしれない仕事ができないということ。
「姿勢」を問うなら、お茶を飲むし、「実績」を問うなら仕事をする。

 

これがネパールに来たばっかりだったら、迷わずお茶を飲みます。
でも僕の任期はあと半年。
その限られた時間にお茶を飲んでていいのかという葛藤が今はあります。

 

残り半年。どんな風に時間を使っていくか。
自分が追うべき”成果”は「実績」なのか「姿勢」なのか。
悩みながらも活動を続けていきます。

 

ちなみに、青年海外協力隊は大好きですが、早くなくなればいいなと思ってます。 

次は⇒現役隊員の僕が「50周年?青年海外協力隊は早くなくした方がいい」と思う理由

 

ネパールのアイドル、ラプシーちゃんの一言! 

 

私にもノーベル賞ちょうだいな~