Kei's Way@Nepal

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僕はネパールを変えることができない。

~ネパール在住青年海外協力隊が贈る、生き方に悩む20代が前に一歩踏み出したくなるブログ~

ネパールの人に「日本に行きたい」って言われると泣きたくなるんだ

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ナマステ!
ネパール在住ブロガーのKei(@Kei_LMNOP)です。

学生時代、オーストラリアに留学していた頃、現地の友達に「日本に行きたい!」って言ってもらえると物凄く嬉しかった。
でも、ネパールに住む今、ネパールの人に「日本に行きたい!」って言われるとすごく複雑な気持ちになります。
そして最近では、そう言われると複雑な気持ちを通り越して、なんだか泣きたくなるんです。

その心情を思い切って吐露していきます。

 

留学していたオーストラリアでは僕も本当に嬉しかった

大学生の頃、僕はオーストラリアのシドニーに留学をしていました。
周りは現地人や他国の留学生ばかりの中、1人で飛び込んだ海外生活。
シドニーでの生活は自分が「日本人」であることを痛感した日々でした。


「こんなとき、日本ではどうなの?」
「東京ってどんなところなの?」
「日本のアニメとかマンガって面白いよね~!」 


日常会話の中で自然と出てくる「日本」についての話題。
日本や日本文化についてもプレゼンする機会も何度もありましたね。
そんな風に僕が話をした結果、「日本に行きたい!」って言ってもらえることが本当に嬉しかった。
 

オーストラリアでの生活では、日本っていう国に生まれたことを誇りに思うことが多かったんです。
だから、自分が生まれてよかったって思う自分の国に興味を持ってくれることが1つの喜びだったんでしょうね。
だからオーストラリアにいたとき、僕は「日本に行きたい!」って言ってもらえることが嬉しかった。

 

でもネパールにいる今、同じことを言われてるのに悲しくて泣きたくなるんだ

今僕は、青年海外協力隊としてネパールに住んでいます。
オーストラリアとネパール。
数え切れないくらいの違いはあるけど、同じ「海外」であることは変わりません。

 

それでもネパールにいる今、「日本に行きたい!」って言われると泣きたくなる。
最初は何か素直に喜べない自分がいるな~って感じでした。
オーストラリアにいたときはあれだけ嬉しかったのになって。なんか複雑な気持ち。


でも最近では複雑な気持ちを通り越しました。
「日本に行きたい」って言われると、本当に泣きたくなるんですよね。
泣くっていっても嬉しい、感動の涙ではなくて、悲しみの涙。

 

だから最近では、「日本に行きたい」というその言葉が出そうになると、慌てて話題を変えるようになってしまいました。
それくらい聞くのが辛い言葉なんです。

 

出稼ぎによって、大切な家族と離れ離れで暮らすという痛みを思うと泣きたくなる

同じ海外生活なのに、なんでここまで思うことが違うんでしょう?
その答えは今のネパールが抱える問題にあります。
あまり知られてはいませんが、ネパールには出稼ぎに出てしまう人がたくさんいます。

 


統計では、海外への出稼ぎ者の数は約300万人いると言われ、世界の48カ国でネパール人が働き、特に中東とマレーシアで数が多く、出稼ぎ労働者の80%が働いている。
その他の東南アジア、アメリカ、日本でも働いている。

JILAF|2014年 ネパールの労働事情(人物招聘事業)

 

20代とか30代の若い人たちが、ネパールを出ていって海外で仕事をしています。
理由は単純で、ネパールに仕事がないから。
日本にも実は約6万人ものネパール人がいるのも、それが大きな理由なんです。

出稼ぎによって生じる問題はたくさんあります。

優秀な人がそのまま海外に出ていってしまって頭脳流出が起きるとか。
一部の村では若い男性が全くいないとか。
僕が活動してる村でも、2015年の地震が起きた影響で失業者が続出し、出稼ぎのために中東へ行ってしまう人たちが続々と出ましたしね。

そんな数ある問題の中でも、一番の問題は家族と離れ離れになって暮らすこと。
あれだけ家族を大切にしているネパールの人が、大好きなネパールで家族全員で一緒に住めない。

その痛みを想像するともう切なくて、胸がギュッと絞めつけられるんです。

 

だからネパールの人に「日本に行きたい!」って言われると泣きたくなるんです。

 

自分が頑張って活動しているラプシーキャンディの家でも言われ、泣きそうになった

そんな現状をなんとかしたくてこれまで収入向上の活動してきました。
中でも一番成果を出している自信があったラプシーキャンディ。
販売促進を初めて約半年ちょっとで、働くおばちゃんたちの給料も上げることができました。

 

だから、ラプシーキャンディ工場のオーナーのおばちゃんからは言われないだろうと思ってました。
「日本に行きたい!」って言われなくてもいいだけの結果を残してる自信はありました。

 

でも、最近「日本に行きたいんだ」って言われました。
真剣な顔つきで、おばちゃんの旦那さんの働き口を紹介してほしいと。
今までは「観光しに行きたい!」っていう軽い感じだったのに。

 

泣きそうになりました。
涙はこらえましたが、本当に辛かった。 

 

ラプシーキャンディの家は、僕活動してる村では一番稼いでいる家です。
僕がこれまでしてきた活動の成果も、一番大きいところです。
「それでもだめなのか」と現実にうちのめされました。

 

無力すぎる自分。それでも僕は逃げたくない

海外に出ること自体は悪いことじゃない。
僕自身、今ネパールで生活しているし、協力隊が終わってもネパールで生活したい。
そしてまたしばらくしたら、いろんな国を転々としながら生活したいなって思ってます。

だから出稼ぎのために海外に行くこと自体を悪く言うつもりはありません。
生きていくのにお金は必要だし、お金を稼ぐことで家族が楽しく生きていけるのは間違いないから。


でもネパールの人って、ネパールっていう国が大好きなんですよね。
これだけ発展してないアジア最貧国の国で、首都ですら毎日10時間近く停電する。
それでも「ネパールはどう?好き?」って聞くと、「好き」って答えるんです。

 

もちろん全員が全員そう思ってるとは思わないし、嫌いな人もいるでしょう。
でも、僕がこれまで面と向かって聞いてきた感覚を大切にすると、好きな人が多い。


「ネパールに仕事があれば、出稼ぎなんか行かないんだけどな」

 

10年近く中東で出稼ぎをして、最近帰ってきた友人の言葉。
たった1人の言葉ではあるけれど、この言葉はすごく重い。

 

どうしたら、ネパールの人達が、大好きなネパールで大好きな家族と一緒に暮らせるんだろう。
そのために、僕は何ができるんだろう。
自分の力のなさを久々に痛感してます。


それでも僕はこの問題から逃げたくない。
見て見ぬふりをして、目をそらしたくない。
自分にできることなんて、宇宙から見た蟻の大きさくらいのことかもしれない。

 

それでも逃げずに自分ができることを徹底的にやってみます。

ふぅ~。
なんかブログで気持ちを吐き出したら、少しだけ楽になった気がします。
また切り替えて前に進もう。

 

ネパールのアイドル、ラプシーちゃんの一言! 

 

みんな私をネパールまでさらいにきて~