Kei's Way@Nepal

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僕はネパールを変えることができない。

~ネパール在住青年海外協力隊が贈る、生き方に悩む20代が前に一歩踏み出したくなるブログ~

感謝御礼!ラプシーキャンディのおばちゃんたちのお給料が上がったので裏話を公開します

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ナマステ!
ネパール青年海外協力隊ブロガーのKei(@Kei_LMNOP)です。

僕が活動で取り組んでいるラプシーキャンディの販売支援。
大好評いただいているこの商品について、1つ嬉しいご報告があります。

www.keikawakita.com

この生産工場で働くおばちゃんたちのお給料が上げられるようになりました。
目標としていたことが1つ達成できて、本当に嬉しい。
これも買ってくださる皆さんのおかげです。ありがとうございます。

給料を上げられたことはもちろんですが、その給料の上げ方が最高に嬉しかったんです。
ってことで、今日はその裏話を公開しようと思います。

 

農業隊員の僕がラプシーキャンディの販売支援に取り組んだ理由

そもそも僕は農業開発事務所というオフィスに配属されています。
いわば、農業隊員なわけです。
そんな僕が、ラプシーキャンディの販売支援という、ちょっと農業とは違う活動に力を入れてきたのにはちゃんとした理由があります。

 

それは、農業以外の所得機会創出につながるからです。

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僕が活動している村のほとんどの人は、農業以外で収入を得る手段がありません。
ただでさえ、天候など人知の及ばないところに左右されやすい農業。
これが1年中農作物を育てられるならまだしも、雨が降らない乾季は農業ができない。

 

これは農業以外の所得機会をつくるしかないなと思っていた矢先に見つけたのが、村にあったラプシーキャンディの生産工場。
5人という小規模な雇用人数ながら、村の女性たちを雇用し、農業以外でお金を稼ぐ場所になっていました。

 

ネパールには仕事が圧倒的に不足しています。
しっかりとした学歴を持った若者でも、国内で職を見つけるのはなかなか難しい。
そんな状況で、学歴も持たない、読み書きも危うい、簡単な計算もできない村のおばちゃんたちが仕事を得るのは不可能に近い。

 

そんなおばちゃんたちを雇っていた、ラプシーキャンディの工場。
このラプシーキャンディの販売支援を行うことで、今働いているおばちゃんたちの給料も上げられるかもしれない。
さらにもっとうまくいけば、雇用だって増やせるかもしれない。

 

そう思って取り組むことにしました。

 

順調に販売が伸びる中で、たまっていくおばちゃんたちのフラストレーション

外国人観光客に向けて売り出すという販売戦略が大当たり。
結果的に、何度入れてもすぐに完売するほどのヒット商品に。 

www.keikawakita.com

 

さらにはラプシーキャンディをチョコで包んだ新商品まで登場しました。

www.keikawakita.com

 

そんな状況なので、リーダーのおばちゃんは大喜び。
「ビカス(僕のネパールネーム)が帰る時には、盛大にお見送りするよ」とまで言ってくれる状態。
まだ帰国まで1年以上あるときにも関わらず(笑)

 

僕もそう言ってもらえるのが物凄い嬉しくて、何度も泣きそうになりました。
会社を辞めて遥々ネパールまで来た甲斐があったなと心から思えました。

 

そんな喜ばしい状況の中で、唯一喜んでいなかったのが雇用されているおばちゃんたちでした。
ドンドン売れていくラプシーキャンディを横目に、自分たちの給料は一向に上がらなかったからです。

 

当然っちゃ当然ですね。
しまいに僕は工場に行く度に、こんな嫌味を言われるようになりました。

 

「ビカスはリーダーのおばちゃんだけ金持ちにしたいのね」

 

さすがにこの言葉には結構凹みました。

 

働くおばちゃんたちを信じて賃金交渉は本人たちに任せた

僕も働くおばちゃんたちの給料を上げてあげたかった。
一生懸命働く姿を見ていたら、活動のミッションを抜きにしても上げたかった。
仕事している本人たちも、もちろん給料が上がったら嬉しい。

 

ならどうするか。


方法は1つ。リーダーのおばちゃんと賃金交渉をするしかない。
このラプシーキャンディ工場は、リーダーのおばちゃんが自営業として始めたもの。
だから雇い主である彼女と交渉するしかない。

 

ただやっぱり働かせてもらっている以上、立場は圧倒的に弱い。
それもあってか、僕からリーダーのおばちゃんにお願いしてもらえないかと言われた。

 

一瞬、僕がやろうかと思いましたが、最終的には断りました。
そして、働くおばちゃんたちにこんな言葉を投げかけました。

 

「僕がやってもいいよ。
でも、これって誰の賃金を上げるための交渉なんだっけ?」

 

自分の問題は自分で解決するもの。そして自分で解決できるもの。
超当たり前のことですが、そのことに気づいてほしくて当たり前の質問を投げました。

 

信じたら、働くおばちゃんたちが自分たちで賃金交渉に望んだ

これは自分たちの賃金の話。
だから、自分たちでリーダーのおばちゃんと交渉しなきゃいけない。
そのことに気づいた働くおばちゃんたちは、なんと自分たちで賃金交渉を始めたんです。

 

そうして僕が知らない間に賃金UPを勝ち取っていました(笑)

 

とはいえ、希望の金額にはちょっと届かなかったみたいなので、そこで初めて僕がリーダーのおばちゃんと話をしました。
でも、無理に賃金を上げてほしいというお願いはしませんでした。


僕からは、これまで僕が営業して売ってきたキャンディの売上表を見せたのと、会社と従業員の理想の関係について話をしただけ。
「これはあなたのビジネスだからあなたが決めるべきだ」とだけ最後に伝え、判断を任せました。

 

結果、働くおばちゃんの希望金額通り、給料が上がった

それから数週間。
リーダーのおばちゃんに呼ばれ、希望の金額通り、給料を上げたと言われました。

 

その言葉を聞いた瞬間、嬉しさがこみ上げてきました。
給料を上げられたことはもちろん、その給料を上げるというプロセスが理想そのものだったからです。

 

働くおばちゃんが主体的に動き、賃金交渉を自ら持ちかけたこと。
僕はその主体的な動きを後押しし、あくまでもサポートに徹することができたこと。
そして、リーダーのおばちゃんが従業員を大切にすることの重さを理解して、自分で判断したこと。

 

すべてが理想的でした。


国際協力っていうと、先進国の人間が途上国の人間に対して、なんでもかんでも「やってあげる」もんだと思ってる人も多いと思います。

 

能力が足りないとか、貧しいとかそういう理由で、途上国の人には何もできないと思っているひとも多いと思います。

 

でも本当はそうじゃない。
大事なのは、なんでもやってあげることではなくて、途上国の人の自主的な行動を促すこと。
そして、行動を起こした後にそれがうまくいくようにサポートをすること。

 

そんな気づきを今回の件で得ることができました。

 

ラプシーキャンディを買ってくれたすべての人に感謝申し上げます

とはいえ、根本的に今回の給料UPが実現できたのは、ラプシーキャンディを買ってくれた方々がいるから。
皆さんが買ってくれたからこそ、こんな話ができるんですよね。

 

本当にありがとうございます。心から感謝申し上げます。
そして今後もまたぜひ買ってもらえたら嬉しい限りです。

 

これからもおばちゃんたちと一緒に僕も頑張るぞ!

 

ちなみにラプシーキャンディはこちらの超オシャレなお土産屋さんで手に入るので、ネパールに来た際はぜひ寄ってみてください。

 

 

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